新着記事
「押し紙」の無料相談スタート「全国から連絡きている」 佐賀新聞の判決受け
新聞社による「押し紙」を認定する判決が出たことを受け、販売店側の弁護団(代表・江上武幸弁護士)が5月25日、販売店主らを対象とした無料の電話相談窓口を開設した。
5月15日の佐賀地裁判決は、必要部数を大幅に上回る仕入れを強制したとして、佐賀新聞に対して約1070万円の賠償を命じている。
同紙は控訴を表明しているが、江上弁護士は「判決後、全国の販売店から相談が寄せられており、急ぎ正式な窓口を開設することにしました」と、一紙に留まらない問題だという見解を示した。
電話番号は「0942-39-3309(専用電話)」。時間は、平日午前10時~午後5時まで(昼の休憩時間を除く)。
詳細は、弁護団とも連携しているジャーナリスト黒薮哲哉さんのHPまで。
http://www.kokusyo.jp/kokuchi/15038/
山口敬之さん上告へ 伊藤詩織さんの名誉毀損認定も「大いに不満がある」
ジャーナリストの伊藤詩織さんが性暴力被害にあったとして起こした訴訟で、約332万円の損害賠償を命じた東京高裁の判決をうけて、元TBS記者のジャーナリスト・山口敬之さんは1月25日、都内で記者会見を開き「全体では大いに不満がある」として上告する考えを明らかにした。
一方、伊藤さんによる被害公表の一部が名誉毀損と認められたことには「高く評価」すると述べた。高裁判決は、伊藤さんがデートレイプドラッグの使用について言及した公表部分においてのみ、名誉毀損とプライバシー侵害を認定し、伊藤さんに55万円の支払いを命じた。
真夏の就活生「スーツ暑くて死ぬ」 企業は「熱中症対策」でクールビズを推奨すべき?
「スーツ暑すぎて燃えそう」「この暑さの中スーツとか自殺行為だよ」気温30度超えの夏日が続くなか、ツイッターは、スーツを着て就職活動をする学生たちの阿鼻叫喚であふれている。
今年は経団連の指針変更により、8月1日が正式な選考開始時期となったため、就活生にとって、夏が正念場だ。しかし、炎天下にスーツで歩き回るのはまさに「地獄」「拷問」で、「半袖短パンで(選考に)お越し下さいとか言ってほしい」という切実な声もあった。
なかには、熱中症になってしまう学生もいるかもしれない。企業は熱中症対策として、「面接には半袖で来てください」とクールビズを呼びかけるなど、就活生の安全に配慮する義務はないのだろうか。河野祥多弁護士に聞いた。
開運のために「除霊」するから金払え――悪質な「開運商法」の被害が増加中
全国霊感商法対策弁護士連絡会は3月17日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開き、「開運商法やミニカルトの被害相談が増えている」と注意を呼びかけた。
同連絡会の山口広弁護士は「地下鉄サリン事件から20年が経つが、カルトの被害は減っていない。むしろカルト側、宗教を金儲けや人集めの手段をしようとする人たちのほうが、スキルアップしてきたというのが、この20年の実情ではないか」と指摘した。
最近の特徴としては、まず「開運商法」の被害が目立っていて、深刻化しているという。また、聞いたこともない「ミニ教祖」「占い師」などによる被害も増えていて、小規模の家族や個人を支配したことで、家族が崩壊したり、命を狙われるようなものも含めた「悲鳴のような訴え」が電話やメールで寄せられているという。
通勤電車で「痴漢」した男を捕まえた!示談を求められた被害者はどう対応するべきか?
通勤電車で痴漢にあったので、勇気をもってその場で捕まえた――。そんな女性からの投稿が、弁護士ドットコムの法律相談コーナーにあった。女性は、相手の男性から「お前なんか触るわけない、頭おかしい!」と言われたが、駅員を呼んで引き渡したそうだ。
その後、男性が容疑を認めたことを警察から聞いた。さらに、男性側から弁護士を通じて、示談金を受け取って、被害届を取り下げてほしいと連絡があったそうだ。男性の通勤ルートを変えることなども提案してきたという。
女性は痴漢行為で怖い思いや嫌な思いをしたことから、そう簡単に許せないと考えている。いっぽうで、どんな対応をすればよいか頭を悩ませている。痴漢の被害者の対応には、どのような選択肢があるだろうか。浮田美穂弁護士に聞いた。
ケネディ大使「毎晩9時まで残業する必要はない」 働く女性に「意識変革」呼びかける
キャロライン・ケネディ駐日米国大使が5月27日、ニュースサイト「ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン」の1周年イベントに登壇し、「夫婦で子育てすることでチームワークが生まれる。自分の人生を変えることは誰にでもできる」と共働き社会実現のために意識を変えることの重要性を語った。
ケネディ大使はジョン・F・ケネディ元大統領の長女として有名だが、コロンビア大学ロースクール出身の弁護士でもある。2013年11月には、初の女性駐日米国大使として着任。その言動が注目を集めている。
ケネディ大使は、女性の社会進出をめぐる日本政府の対応について、「安倍首相は、経済政策の中核に女性の活用を据えていて、国民的な議論に火をつけている。米国でもまだ解決済みではない」と評価した。
ケネディ氏が特に注目しているのが「女性の貧困問題」。
「同じ女性でも高学歴な女性とそうではない女性との間には、大きな格差がある。貧困ラインの下に落ちないようにすることが重要になる。特に、母子家庭の半数が貧困状態に陥っていて、どれだけ仕事をしても貧困率が下がらない状態だ。貧困問題は女性問題でもある。女性のエンパワメント(自律的な能力の向上)を促さないといけない」と語った。
さらに、女性の活用のために、共働き家庭の夫婦が働きやすい環境をつくることの重要性を指摘。
「米国では共働きでも、子どものために使う時間は増えている。職場の同僚につきあって、毎晩9時まで残業する必要はない。みなさんが変えていく世代になる」と呼びかけた。
コロナのコールセンターは地獄…やり場のない怒りが殺到、非正規の女性スタッフが疲弊
コロナ禍では、単に生活が不便になったというだけでなく、生命や財産の危機に直面したという人も数多い。それゆえコロナ関係の窓口には、やり場のない不満がぶつけられがちだ。
派遣社員として持続化給付金やGoToトラベルなどのコールセンターで働いてきた高橋一子さん(仮名・50代)は、「怒鳴られるのは日常茶飯事。1時間を超えることも珍しくなかった」と明かす。
マニュアルや研修が不十分なこともあり、相談者から怒鳴られ、メンタル不調で多くの同僚が辞めていったという。補充の人員も長続きはしない。言葉通り、非正規雇用の労働者がすり減り、使い捨てにされるような職場だ。
最近では、コロナワクチン関連のコールセンターでも労働者が疲弊していると報じられている。非正規の女性労働者が多いとされるコールセンターの労働実態を聞いた。(編集部・園田昌也)
「奴隷番号制度を拒否する」男性がネットでマイナンバー公開――どんなリスクがある?
マイナンバーを一人ひとりに伝える通知カードの郵送が10月23日から始まった。そんな中、ある男性がネット上にマイナンバーを公開して、騒動になった。
男性は自身のブログで、「私の奴隷番号(マイナンバー)は、●●●●です」と12桁の番号を公開し、「私は奴隷ではありません」「監視社会へと歩を進める為に支配者層にとって必要な『マイナンバー制度』こと、『奴隷番号制度』を拒否いたします」と表明した。
これを受けて、特定個人情報保護委員会は10月27日、ネット上にマイナンバーを公開することはマイナンバー法に違反する疑いがあるとして、ブログから削除するように男性とサイト運営会社に要請した。
マイナンバーを公開することには、どんな問題があるのだろうか。公開した人に、リスクはないのだろうか。西口竜司弁護士に聞いた。
部活顧問「したくない」46%「したい」54%、若手ほど肯定的…教員3千人分析
公立中学校の教員は、若手ほど部活動指導で「教員としての資質が向上する」と考えているーー。名古屋大学の内田良・准教授(教育社会学)らが行った教員の部活動指導と働き方に関する調査でそんな傾向が明らかになった。
今回の調査の狙いは、文科省の調査などでは明らかになっていない「意識の部分」を浮き彫りにすることだった。内田氏は「若手はむしろ今までの教員文化と違う考え方をするだろうと思っていたので、この傾向は想定外」と話す。(編集部・出口絢)
司法試験に合格した「医師」たちのカルチャーショック 「データより判例通説が重視されるなんて」
新司法試験制度が導入されて以来、法律を学んだことのない社会人がロースクールや予備校に通い、新司法試験を受けるということも珍しくない状況になっています。
今回は、医療の世界から法律の世界に飛び込んだ、医師免許を持つ3人の司法修習生に話を聞きました。 (取材は11月7日に実施)
【回答者】 ・小嶋高志さん(40代) 名古屋大学医学部医学科 卒業 日本麻酔科学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医。 麻酔・集中治療部において麻酔科医として勤務した後、東京大学法科大学院へ進学
・竹口文博さん(40代) 東京医科大学医学部医学科 卒業 博士(医学)、日本腎臓学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医。東京都内の大学病院で臨床、研究と教育を継続しながら早稲田大学法科大学院へ進学
・竹口英伸さん(30代) 群馬大学医学部医学科 卒業 消化器内科医として勤務し、1年半ほど厚生労働省で勤務した後、一橋大学法科大学院へ進学