この事例の依頼主
女性
相談前の状況
夫の、いわゆるモラハラに悩まされる奥様からの相談でした。家事育児とパートの仕事に奮闘してきたが、夫は育児や家事をほとんどしない一方でその手間を軽んじ、自分の仕事や収入を誇って、奥様を馬鹿にするという生活を続けていました。我慢の限界が来た奥様が離婚を切り出すと、夫からは、別居や離婚をすればお金は払わないし、生活は圧倒的に苦しくなると脅され、途方に暮れた状況で何とか意を決して相談に来た方でした。
解決への流れ
夫の発言には法的な根拠も道義的な正しさもない一方、そのような環境で生活をしていくことは本当に辛いことなので、別居して生活費をもらいながら離婚に向けて交渉をしていくことを勧めました。別居の上、調停を通じて生活費の支払を確保し、精神的な安定と、一定の財産を確保して、納得できる条件で離婚が成立しました。
家事育児を軽んじたり、自身の仕事や学歴を誇って相手を馬鹿にするような、いわゆるモラハラを受けて苦しんでいる方からの相談はかなりの件数があります。そして、モラハラを受け続けていると、いつの間にか相手に合わせて刺激しないようにすることに慣れてしまい、また、相手の意に沿わない行動を取ることに恐れを抱くようになってしまい、別居や離婚もできないと考えて途方に暮れている方が多くいらっしゃいます。モラハラ系の方は、理屈で相手をやり込めようとすることが多いですが、専門家からすれば筋違いのことを言っていることがほとんどです。弁護士は守秘義務を負っていますし、相談をすることでのマイナスはないですから、困った時にはすぐに相談していただくことが大事であると常々感じています。