この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
大型車両同士の事故で、前方でUターン待ちのため停止していた相手方トレーラーの荷台から鉄柱がはみ出しており、依頼者車両が鉄柱に衝突、大破し、依頼者車両のドライバーが亡くなる等甚大な被害が生じました。停止中車両に対し、車両が衝突した事案ですので、依頼者車両に100%の責任が発生することも考えられる事案ですが、鉄柱のはみ出し方等から、依頼者車両のドライバーから鉄柱が見えていなかったのではないかとの疑念がありました。
解決への流れ
鉄柱のはみ出し方、走行車からの見え方を資料かするため、鑑定人に依頼し、再現実験を行いました。その結果、鉄柱が依頼者車両のドライバーから極めて見えにくい状況にあったことがわかりました。本件は訴訟となり、相手方からは、当方の過失が100%であると主張されました。当方は、鑑定結果をもとに、鉄柱の視認が困難であったこと等を主張立証したところ、最終的には、裁判所から相手方の過失が大きいと認定されました。
鑑定人に依頼し、検証を行うことがありますが、言葉だけでは伝わりにくいことも、視覚化することで、非常にわかりやすい資料を獲得できるケースがあります。費用対効果の問題がありますので、鑑定人を入れるかはケースバイケースとなりますが、一つの有力な立証手段となります。