この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
依頼者は、外国人夫と結婚し、しばらく外国で生活していましたが、不仲となり、夫とは別居して日本へ帰国しました。数年後、突然、外国の裁判所から離婚訴訟の通知が送られてきました。
解決への流れ
ひとまず私が内容のアドバイスを行い依頼者の名義で裁判所へ「答弁書」を提出しました。その上で、夫の代理人弁護士と裁判外で離婚条件について話し合い、「夫婦共有名義となっていた不動産を夫が2年以内に売却して売却代金の半分を依頼者に支払う」旨の合意をしました。その合意を裁判所に提出したところ、その合意を添付した離婚判決がなされました。
外国の裁判所で裁判を起こされた場合でも、ほかっておくと知らないうちに判決がなされてしまうことがあります。その国の弁護士を雇って応訴することもできますが、なかなか自分で見つけることは難しい場合もあります。またご自身で答弁書を提出するといっても、日本の制度とは異なりますので簡単ではありません。一方、相手方も合理的な解決を求めている場合には、弁護士同士で話し合うことで紛争が解決することも多いといえます。外国の裁判所から訴状が送られてきた場合には、すみやかに対応可能な弁護士に相談することをお勧めします。